結核診断と薬剤耐性検出のための新たな武器:結核過敏症診断のための機械学習と組み合わせた新世代標的シーケンシング(tNGS)
文献報告:CCa:細菌性結核および結核性髄膜炎が少ない人に適した、tNGS と機械学習に基づく診断モデル。
論文タイトル: 結核をターゲットにした次世代シーケンシングと機械学習: 少数肺尿細管および尿細管性髄膜炎の超高感度診断戦略。
定期刊行物:《クリニカ・チミカ・アクタ》
IF:6.5
発行日:2024年1月
マクロ&ミクロテストは、中国科学院大学および首都医学大学北京胸部病院と共同で、新世代標的シーケンシング(tNGS)技術と機械学習法に基づく結核診断モデルを確立しました。これにより、細菌数の少ない結核と結核性髄膜炎に対する超高検出感度を実現し、2種類の結核の臨床診断に新たな過敏症診断法を提供し、結核の正確な診断、薬剤耐性検出、治療に貢献しました。同時に、患者の血漿cfDNAは結核性髄膜炎(TBM)の診断における臨床検体採取に適したサンプルタイプとして使用できることがわかりました。
本研究では、227の血漿サンプルと脳脊髄液サンプルを使用して2つの臨床コホートを確立し、その中で実験室診断コホートサンプルを使用して結核診断の機械学習モデルを確立し、臨床診断コホートサンプルを使用して確立された診断モデルを検証しました。すべてのサンプルは最初に、特別に設計された結核菌の標的捕捉プローブプールの標的となりました。次に、TB-tNGSシーケンスデータに基づいて、決定木モデルを使用して、実験室診断キューのトレーニングセットと検証セットに対して5倍交差検証を実行し、血漿サンプルと脳脊髄液サンプルの診断閾値を取得しました。得られた閾値は、検出のために臨床診断キューの2つのテストセットに持ち込まれ、学習者の診断性能はROC曲線によって評価されました。最終的に、結核の診断モデルが得られました。
図1 研究デザインの模式図
結果:本研究で決定した髄液DNAサンプル(AUC = 0.974)および血漿cfDNAサンプル(AUC = 0.908)の特定の閾値によれば、227サンプル中、髄液サンプルの感度は97.01%、特異度は95.65%、血漿サンプルの感度と特異度はそれぞれ82.61%と86.36%であった。TBM患者の血漿cfDNAと脳脊髄液DNAのペアサンプル44例の解析において、本研究の診断戦略は、血漿cfDNAと脳脊髄液DNAにおいて90.91%(40/44)という高い一致率を示し、感度は95.45%(42/44)であった。肺結核の小児では、この研究の診断戦略は、同じ患者の胃液サンプルの Xpert 検出結果よりも血漿サンプルに対して感度が高かった (28.57% 対 15.38%)。
図2 人口サンプルに対する結核診断モデルの解析性能